9月1日意見交換会開催報告

9月1日 当患者会初となる医師との意見交換会をオンラインにて開催いたしました。

国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科 緒方大医師、中野英司医師と患者会会員6名、スタッフ2名が参加しました。

最初に緒方医師より、今回この意見交換会を開催した経緯、目標とするところなどの説明を受けました。その後は、初回でもあり自己紹介をしながら、ご自身の経験での疑問点や悩み、要望などの意見交換を行いました。診断、治療、情報、サポート体制など様々な意見が活発に出され、予定時間を超えての会となりました。

先生方からは、「思っていた以上に医療者側と患者側のギャップが大きかったが、そこにニーズが生まれてくる」「次回以降はテーマ決めをして踏み込んだところを重点的に」との言葉がありました。メラノーマは、人種差があり白人で頻度が高いため、治療方法は海外で確立されたものが多く、希少がんであり患者数が少ない本国で、薬を作り出すなどという大きな取り組みは困難です。しかし私たち患者側が意見を上げることで、患者が本当に必要としている研究の礎石となる可能性についてもお話いただきました。

8月27日にオンラインで行われた第7回JCOG患者・市民セミナー(https://jcog.jp/general/ppic/ppiseminar/)にもあったように、現在、患者市民参画(Patient and public involvement:PPI 研究の計画段階から患者・市民の意見を採り入れることで、研究の科学的・倫理的な価値を高め、研究の推進を図る試み)が広がってきています。臨床試験というと、よくわからない、あまり関係ないと思われることが多いかもしれません。しかし、がん治療を例に挙げても、有効性と安全性(副作用)の優先度では、患者と研究者(医師側)では異なってくることがわかっていて、研究者が気づかない患者側の真のニーズを対話で明らかにしていき、研究や取り組みに生かしてもらうことに繋がっていきます。

私たち患者も研究者の皆さんと協働・共創していくことの重要性を再確認するとても大事な機会になりました。お声がけくださった緒方先生、中野先生、参加いただいた会員の皆様、本当にありがとうございました。今回参加できなかった会員の皆様、次回以降開催の際には、ご参加お待ちしております。