メラノーマ患者会 設立者 徳永 寛子
2012年、30歳を目前にがんが見つかり、誕生日を病院で迎えました。
『メラノーマ(悪性黒色腫)、日本人では推定10万人に1.5人といわれ、悪性度が非常に高いがんです』インターネットを開くとネガティブな情報ばかりで、当時無知な私は「がん=死」を思い、たくさん泣きました。幸いにも早期発見だったので手術だけで済み、今もこうして元気に生活してます。
病気はすごく孤独です。家族も友達もいるのに、孤独を感じ、私の気持ちなんてどうせ分からないと卑屈になったりもしました。
情報が少なく、患者会も見つからない中、同じ病気の方と話をした時、ちょっとした事を分かってくれた事がなんだか嬉しかったのを覚えています。もしかしたら、皆もどこか孤独感をもって病気と闘っているのでは?と思うようになりました。
同じ病気の事を思う存分話せたら、漠然とした不安な気持ちが和らぐのではないか?「患者さんが話せる場所をつくりたい!」そう思ったのが私の患者会設立のきっかけです。
仲良くなった方との、悲しい別れもありました。だからこそ『命』・『毎日』を大切にと思えます。そして、自分の『今』と向き合い『これからのこと』をちゃんと考えられる強さをもらった気がします。
雨上がりの空に虹を見つけた時のようなハッピーな気持ちを、皆さんと共有していけたらとおもいます。
平成30年6月29日逝去