9月28日は小野薬品にお招きいただき
大阪にある小野薬品の研究所でお話させていただきました。
会場となる研究所の門をくぐると
なんと左手にオプジーボ承認の記念植樹が!!(上の写真です)
なんだかそれだけで胸がいっぱいになりました。
小野薬品では新薬が承認されるとその度に植樹するとのことで
敷地内のたくさんの植樹とプレートに、研究者の血の滲むようなご苦労と
承認された時のこの上ない喜びが伝わって来ました。
今回の講演会の発起人となった医薬品化学研究部のNさんは
「自分たちが創った薬で患者さんを救うことを夢見て創薬に関わっていても
成功率は3万分の1であり、失敗の連続に熱い気持ちを失いそうになることもある。
患者さんのために薬を作っていても普段は全く接点がなく
患者さんがどんな思いで新薬を待ち続けているのか
どんな思いで薬を使っているのか生の声を聴きたい・・・。」と
この講演会を企画したとのこと。
これまでも小野薬品では今回と異なる職種の方向けに
何度か患者会スタッフがお話させていただいたことがありますが
今回は、新しい試みとして関西在住の患者さんにお願いして一緒に話していただきました。
今回のテーマは
平林は「Over The Rainbowの5年間とこれから」
会員さんは「治療と就労の狭間で」
会場には400人、また福井や筑波,本社、他等とTV接続で
さらに400人の開発や研究等に携わっている方々を前にお話するのは
さすがに緊張しました。
今回は会員さんにじっくりお話して欲しかったので、私の話は短めにしました。
しかしながら、今回パワポで会の活動の経緯を写真も交えて資料をつくったのですが
ほとんどの活動に徳永の笑顔があり
今更ながら彼女の存在の大きさを感じました。
メラノーマ患者会の課題の一つとして
今後、全国的な活動をどのように展開していくのかという点について
仕事を持つスタッフが全国に出向いていくことは難しいけれど
全国の会員が自ら活動できるよう会として働きかけたり、
きっかけを作っていくことで、それぞれの地で継続的に活動していけるよう
取り組んでいくことが必要だと話しました。
さて、会員さんは「治療と就労の狭間で」で、
ステージ4で治療をしながら仕事を続ける中
どのような思いで過ごされて来たかをお話してくれました。
とても力強い語りで、時に声を詰まらせながら
聴く人をぐいぐいと引きつけるものがありました。
オプジーボ治療をしている方はたくさんいらっしゃいますが
100人いれば100人のストーリーがあるのだと実感しました。
二人の話の後は、たくさんの方から質問をいただきましたが
どの質問にも、患者の想いを知りたいという温かな眼差しが感じられ胸が熱くなりました。
薬の創り手と受け手がこんな機会を通してお互いを知り合うこと、
相手の想いに触れることで、上手くいかないことを受容できたり
新たな視点で方向転換できるのではないかと思わされた1日でした。
小野薬品の皆さん、
そして、講演を引き受けてくれた会員さん
素晴らしい時間を共有でき幸せでした。
ありがとうございました。